top of page

【重要】「中小企業成長加速化補助金」の「賃上げ要件の算出」と「二次審査(プレゼン)の突破」対策について

  • MORI KENICHIRO
  • 11 分前
  • 読了時間: 6分

東京都新宿区の補助金申請、ビザ申請(在留資格許可申請)、産業廃棄物許可申請、建設業許可申請、に強いライジングサン行政書士事務所代表の森憲一郎です。


今回のブログテーマは、「「中小企業成長加速化補助金」の「賃上げ要件の算出」と「二次審査(プレゼン)の突破」対策について」です。



「中小企業成長加速化補助金」の申請において、多くの経営者が頭を悩ませるのが「賃上げ要件の算出」と「二次審査(プレゼン)の突破」です。

この補助金は最大5億円という巨額の支援が得られる反面、要件に不備があれば採択後に「補助金の返還」という最悪の事態を招きかねません。また、書面を通過しても、経営者自身の言葉で語るプレゼンで落選するケースが非常に多いのが特徴です。

本記事では、この2大難所に絞り、実務的な計算シミュレーションと審査官を納得させるプレゼン戦略を徹底解説します。


1. 賃上げ要件の「正確な」計算方法

この補助金の採択を受けるための必須要件は、「給与支給総額を年率平均2%以上増加させること」です。ここで重要なのは、第2回から適用される「役員報酬の除外」と、未達成時のペナルティの厳格化です。

基本的な計算式

「給与支給総額」とは、役員を除く全ての従業員(正社員、パート、アルバイト)に対して支払った、基本給、手当、賞与の合計(福利厚生費や退職金は除く)を指します。


事例で見るシミュレーション

従業員50名、基準年度の給与総額が2億5,000万円の企業(5年計画)を例に挙げます。

【ケースA:正社員の昇給で対応】

  • 基準年度(0年目): 2億5,000万円

  • 目標年度(5年目): 2億7,600万円(年率約2%増)

  • 対策: 毎年1人あたり月額約4,000円〜5,000円のベースアップ、または賞与の加算。

【ケースB:投資による増員で対応(推奨)】

本補助金は「加速化」が目的のため、設備投資によって生産性が向上し、「人を増やす」ことで総額が増えるストーリーが最も自然です。

  • 0年目: 2億5,000万円(50名)

  • 5年目: 3億2,000万円(60名:10名増員)

  • 結果: 1人あたりの給与も微増させつつ、雇用拡大により年率約5%増を達成。

注意ポイント:第2回の変更点「役員報酬」が分母(基準年度)からも分子(目標年度)からも除外されます。親族経営などで役員報酬が高い企業は、従業員の給与のみで2%を確実に積み上げられるか、よりシビアな試算が必要です。

もし達成できなかったら?

単に「2%に届かなかった」だけなら一部返還で済む場合もありますが、「給与総額が基準年度(申請時)を下回った」場合は、補助金の全額返還を求められるリスクがあります。景気後退や人員不足による離職リスクも考慮し、余裕を持った(例えば3%成長などの)計画を立てるのが定石です。


2. 二次審査(プレゼン)対策:審査官はここを見ている

一次の書面審査を通過すると、次はいよいよ事務局・外部有識者との対面(またはオンライン)プレゼンです。第1回での傾向を踏まえると、単なる「事業説明」に終始する企業は次々と落とされています。

審査の舞台裏:誰が聞いているのか

審査員は、大学教授、中小企業診断士、そして銀行や投資家などの専門家です。彼らが最も嫌うのは「補助金をもらえればやるが、もらえなければやらない」という姿勢です。

「この会社は100億円企業になる覚悟があり、そのためにこの投資は避けて通れない」と思わせる必要があります。

プレゼン構成の黄金比率

15分程度のプレゼンであれば、以下の配分が理想的です。

  1. ビジョンと現状(3分): 創業の想いと、なぜ今「100億円」という高い壁に挑むのか。

  2. 投資の必要性(4分): 導入する設備がいかに革新的か。なぜ他社ではなく自社がやるべきなのか。

  3. 収益・波及効果(4分): 投資後の具体的な売上推移と、地域経済(仕入先や雇用)への貢献。

  4. リスク管理(2分): 原材料高騰や人材確保など、逆風への対策。

  5. 質疑応答(想定): 数値の根拠を詰められるため、データは暗記しておくこと。


3. プレゼンで必ず聞かれる「3つのキラークエスチョン」と回答例

Q1. 「なぜ自社でやる必要がありますか? 競合他社でも良いのでは?」

  • NG回答: 「我が社は技術力があるからです」

  • OK回答: 「当社は地域で唯一の◯◯工程を一貫して行える体制があります。今回の投資でネックだった工程を自動化すれば、県内の関連企業30社の受注を倍増させられる独自のポジショニングにあります」

    • ポイント: 「地域経済の牽引」という補助金の趣旨に絡める。

Q2. 「この売上計画(100億円)、本当に達成できますか?」

  • NG回答: 「頑張って営業を強化します」

  • OK回答: 「既に主要取引先3社から、新設備稼働を条件に◯億円規模の内諾を得ています。また、過去3年の成長率◯%を維持しつつ、新市場の◯%シェアを獲得することで算出した保守的な数値です」

    • ポイント: 「内諾」「実績値」「市場シェア」という具体的な裏付けを出す。

Q3. 「人材確保が難しい昨今、賃上げ原資をどう確保しますか?」

  • NG回答: 「売上が増えれば払えます」

  • OK回答: 「本投資によるDX化で、1人あたりの労働生産性を◯%向上させます。浮いたコストと付加価値向上分を、労働分配率の適正化を通じて従業員に還元する仕組みを就業規則に盛り込み済みです」

    • ポイント: 「生産性向上→賃上げ」のロジックを示す。


4. 経営者として「100億円」の重みをどう伝えるか

最後に、最も重要なのは「経営者の熱量」です。この補助金の名称は「成長加速化」です。つまり、すでにアクセルを全力で踏んでいる企業の背中を、国が後押しするというスタンスです。

プレゼンの最後には、必ず「100億円という数字にこだわる理由」を自分の言葉で語ってください。

「地域の雇用を守るため」「日本の製造業の底力を示すため」「次世代に強い会社を繋ぐため」……。

審査員も人間です。ロジカルな数値計画の上に、この情熱が乗ったときに初めて「この会社に5億円を託そう」という決断が下されます。


5. まとめとチェックリスト

第2回申請に向けた、賃上げとプレゼンの最終確認事項です。

チェック項目

内容

役員報酬除外

計算の分母・分子から役員報酬を引いているか?

離職リスク考慮

2%ギリギリではなく、余裕を持った給与総額を設定したか?

設備と売上の連動

投資した設備が、どう100億円達成に貢献するか説明できるか?

プレゼン資料

グラフや図を多用し、直感的に「儲かる仕組み」が伝わるか?

経営者自身の声

質疑応答に、社長自身が淀みなく(自分の言葉で)答えられるか?

次の一歩として、まずは「過去3年間の役員報酬を除いた給与支給総額」を正確に算出することから始めてみませんか?

その数値があれば、あとどれくらい雇用や昇給を増やすべきか、具体的な事業計画の骨子が自ずと見えてくるはずです。

成功の鍵:第2回は「100億円宣言」の事前公表が必須です。計算に時間をかけすぎず、まずは宣言の申請を完了させましょう。

行政書士に依頼することで、書類作成の負担軽減、申請不備による手戻りの防止、そしてスムーズな許可取得が期待できます。


許可申請でお困りの方は、まずは専門家にご相談してみてはいかがでしょうか。

上記お問合せフォームからお気軽にご相談ください!


(あとがき)

当事務所では、補助金の採択可能性を申請前に事前診断させていただいております。事業によっては補助金の対象にならないものもあり、いわゆるノーチャンス事業にあてはまっていないか、または採択可能性が高い事業なのかなど、申請前に診断することで、無駄な時間・コストを省くことができます。遠慮なくご相談ください。懇切丁寧にご説明させていただきます。


 
 
 

コメント


bottom of page